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パワー・オーバー・イーサネット(PoE)ケーブルソリューション

PoE対応の高性能給電ソリューションで、ネットワーク機器をスマートかつ安全に運用

PowerGUARD Logo

PoE(Power over Ethernet)やPOH(Power over HDBaseT)などのリモート給電技術は、ツイストペアケーブルを使ってIP機器へ直接電力を供給できるため、現代のネットワーク構築に大きな革新をもたらしています。

現在、年間1億以上のPoE対応ポートが出荷されており、その理由は明確です。リモート給電により、設置のスピードアップ、従来のAC配線に比べて最大75%のコスト削減、集中型バックアップ電源の活用など、多くのメリットが得られます。

IEEE 802.3af(15W)から始まり、最新のIEEE 802.3bt(最大90W)やPOH(100W)へと進化したことで、VoIP電話やIPカメラだけでなく、無線アクセスポイント、LED照明、POS端末、ノートPCなど、さまざまな機器への電力供給が可能になりました。

ただし、リモート給電の高出力化により、ケーブル内の発熱や接続部の損傷といったリスクも増加しています。これらは性能の低下やシステム障害につながる恐れがあります。

そのため、オフィスや施設内の複数の機器へ電力とデータを効率よくまとめて配信するような一体型ネットワーク(=統合ネットワーク)環境には、リモート給電に最適化された配線インフラが欠かせません。

こうしたニーズに応えるのが、PowerGUARD®テクノロジーです。高出力PoEに対応した設計により、発熱や接点劣化を抑え、信頼性の高いネットワーク運用を実現します。

「シーモンチームは、カーティン大学との最新プロジェクトを支援できたことを大変光栄に思っています。今回のプロジェクトでは、PoE対応ネットワークの利点を最大限に引き出す、次世代の構造化配線インフラを提供しました。

このアップグレードにより、大学は高性能かつ将来を見据えた堅牢な基盤を手に入れ、学生や教職員の皆さまが今後長きにわたって快適で質の高い環境の中で学び、働くことができるようになります。」

— ベン・モック(西部・南部オーストラリア州マネージャー)

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Resources-B-PoE-Applications-feature

PoEアプリケーションの導入から運用まで|完全技術ガイド

このテクニカルブリーフでは、シーモン社のソリューションが、優れたパフォーマンスとシンプルな設置を実現する仕組みをご紹介します。

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POE Outlet Design

安定した通信と高い安全性を支える、次世代設計。

RJ-45接続ハードウェアの接点は通常、金やパラジウムなどでめっきされていますが、PoEやPOHなどのリモート給電中にジャックとプラグを接続・切断すると、アーク放電が発生し、接点表面のめっきが侵食される可能性があります。
このアーク損傷が、完全に接続された状態の接点部分で発生すると、通信性能の低下やビットエラーの増加といった信頼性の問題につながります。

一部の接続ハードウェアメーカーは、アークがジャック接点の完全接続位置から離れた場所で発生するよう設計することに成功しています。しかし、多くの場合、プラグ側の接点まで考慮されておらず、侵食が完全接続部に及ぶリスクが残っています。ジャックでもプラグでも、接点の損傷は通信の安定性を脅かします。

UltraMAX™、Z-MAX®、MAX®、およびTERA®ジャックは、PowerGUARD®テクノロジーを採用。特許取得済みの王冠型接点設計により、ジャック・プラグ両方の接点において、アーク損傷が完全接続位置から離れた場所で発生するように設計されています。
その結果、最新のPoE/POH対応アプリケーションにおいても、接続・切断を信頼性高く、リスクゼロで実行可能です。

POE Ethernet Cable Construction

高出力PoEに対応した、新世代ケーブル設計

リモート給電アプリケーションでは、バンドルされたケーブル内での温度上昇が課題となる場合があります。特に、Type 3/Type 4 PoEやPOHのような高出力給電では、その影響がより顕著です。

温度上昇は、挿入損失の増加やケーブルジャケット材料の早期劣化を引き起こし、伝送性能に不可逆的な悪影響を及ぼす可能性があります。

この温度依存性については、TIAおよびISOのケーブリング規格でも認識されており、20℃を超える環境下ではリンク長の補正係数を適用することが定められています。これにより、必要なリンク長を短縮せざるを得なくなることがあり、インフラ設計の柔軟性に制約が生じる可能性もあります。

さらに、60Wを超える給電アプリケーションでは、米国電気工事規程(NEC)により、ケーブルの太さ(AWG)や耐熱性能に応じて、バンドル内で使用できる本数が制限されます。

カテゴリー6A TL Technology(Tri-Layer barrier)UTPケーブルや、PowerGUARD®テクノロジー搭載のカテゴリー6Aシールド/カテゴリー7A完全シールドケーブルは、最大75℃の高温環境に対応。優れた放熱性と高い機械的信頼性を実現し、伝送性能の安定化とともに、リンク長短縮やバンドル制限への対応も軽減します。

POE Z-PLUG

多様なスマート機器とつながる、高性能RJ45プラグ

モジュラープラグ成端リンク

従来のネットワーク構成では、IPデバイスはアウトレットに終端された水平ケーブルに接続し、さらに両端にパッチコードを使ってネットワークに接続されるのが一般的でした。
しかし、天井などに設置される照明機器や監視カメラ、無線アクセスポイントのような固定型デバイスでは、この方法が最適とは限りません。

こうしたデバイスには、MPTL(モジュラープラグ成端リンク)構成が効果的です。MPTLは、ケーブルを直接機器に接続できるため、フェースプレートやアウトレット、パッチコードが不要になります。
その結果、
• 部品点数の削減(BOMの簡素化)
• 機器ごとのカスタム長ケーブルによる効率的な配線
• 不要な接続ポイントの排除によるパフォーマンス向上
• 簡単に外せるパッチコードがないため、セキュリティ向上

といった利点を得ることができます。

PoE対応デバイスとMPTL構成を組み合わせる場合、SiemonのZ-PLUG現場終端プラグが最適です。
PowerGUARD®テクノロジーを搭載したZ-PLUGは、360度完全シールド構造と最大75℃対応の高耐熱設計により、高出力PoE環境でも優れた放熱性と信頼性を発揮します。
また、PowerGUARD対応ケーブルとの組み合わせで、MPTL構成全体の安定性と耐久性をさらに強化できます。

  • Wi-Fi 5/6の高スループット要件に応える、カテゴリー6A超の通信性能
  • ソリッド/ストランドなど、あらゆるケーブルタイプ(22〜26 AWG)に対応
  • すっきりとした短いプラグ形状と工夫された構造で、限られたスペースでもスマートに接続できます
  • 使いやすいZ-PLUG成端ツールと直感的なヒンジ付きレーシングモジュールにより、ケーブルのフィードスルーを不要とし、業界最高クラスの成端速度を実現します

パッチコード接続

MPTL構成を使用しない場合は、SiemonのZ-MAX カテゴリー6AおよびTERA カテゴリー7Aの4ペアシールド付き単線モジュラーコードが、PowerGUARD®テクノロジーとともに、アウトレットからデバイスへの接続に最適です。
これらの単線コードは75°Cの高温動作に対応しており、天井裏や倉庫など、空調管理が難しい環境でも、伝送性能の劣化を抑えた安定した通信を実現します。

また、通信クローゼット内のアクティブ機器やクロスコネクト接続など、温度管理された空間では、より線構造のSiemon カテゴリー6Aシールド付きモジュラーコードが適しています。PowerGUARD®テクノロジーと75°C対応設計を備え、高い柔軟性と小径設計により、パッチフィールド内での取り回しにも優れています。

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